小説講座 第一回
2023/05/28 (第一回)
【SAVE THE CAT とブレイブ・ストーリー】
3要素
SAVE THE CAT:
1、問題(あるいは、どうしようもない欠点)
2、求めるもの(あるいは、主人公が求めるゴール)
3、本当に必要なもの(あるいは、人生の教訓)
に、ブレイブ・ストーリーは見事に則っている。
・壊れた家庭
・幸せを取り戻すために,主人公は旅立つ
・本当の幸せがなにかをわかって帰ってくる。
水田 :TLにも3要素は必要か?
編集長:必要。人間が変わっていく、
本人の中で変化がある。
きっかけは恋愛だが,恋愛にとどまらず
主人公が成長することによって
友達ができたり、夢や目標を持てたり。
王家の人間として自覚が芽生えたり)
ファンタジー以外にも3要素は適用できる。
例外はある。ミステリーやホラーなど。
冒頭からラストに至る過程で
どれたけ主人公が変わったか
(成長したか)
ex,冒頭=少女→→→ラスト=大人
水田 :主人公ではなく、
周りにキャラに3要素を求めてしまう。
編集長:それは主人公が違うのでは(笑)
周囲のキャラにも
当て嵌めることができる。
一番成長を遂げたキャラが
主人公をしているはず。
水田 :私は典型的なパンツァー
(切り取られたシーンが
時系列関係なく浮かぶ)
編集長;じきに辛くなるのでは。
飛び石だとキャラ不在になる。
小説はエピソードではなく、
キャラクター中心で。
キャラクター表を作った方が良い。
水田 :それはどんなもの?
編集長:キャラ一人一人に、
どんな過去があるのか。
どんな考え方をして、
どんな成長を遂げていくのか。
キャラができる→冒険にいく理由ができる→学ぶ→学ぶには⭕️⭕️という経験をすべき→エピソードができる。
【サンプル小説について】
あらすじ;猫に転送された刑事がバディと事件を追う。
編集長:猫から人間に戻った所で
一旦終わっている。
次のエピソードが弱い。
無関係そうな二つの事件を
同時に描くのは手法としてはあり。
だが、警察小説をもっと読んで
手法を勉強すると良い。
この小説を世に出すには、自分はまだ力不足かもしれないと実感。
【書きたいもの】
水田 :マリーン・ラブレース女史や
英田サキ先生が好き。
大沢在昌先生や、
「吸血鬼ハンターD」も好き。
ハードアクションと、官能恋愛を絡めたい。
BLはともかく、
TLではとてもニッチな気がする。
要素が多すぎて薄くなる?
編集長:任務が終わった後、
恋愛的なコミュニケーション、
と緩急をつければいいのではないか。
水田 :仕事中にイチャイチャすると、
読者の気が散るから(笑)?
編集長:そう(笑)
【プロットについて】
編集長:時系列と視点はいじらない方がいい
【最初の一ページについて】
水田 :(↑の編集長の言葉を受けて)
最初の一ページで過去を描き、
それから時系列を追うという手法は
どうなのか。
編集長:手法の一つ。ただ、イベントバレして
しまっているので、
そのシーンにきた時に
新鮮な衝撃が薄れる、
と言ったデメリットもある。
マンネリ化してると自分で思うのならば、
順を追っていくのもアリ。
いずれにせよ、
プラス効果だけで
マイナス効果のない作りというのは
できない。
水田 :某社長が
「最初にどんな世界観かを説明すべき」
とおっしゃっておられたが可能か?(1)
編集長:可能。全部ではなくとも、
多少は練り込んだた方がいい。
水田 :自分はスロースターター。
序盤から面白くできずに、
ラストに向かって
徐々に加速していくタイプ。
WEB投稿型のコンテストでは
不利だと思う。(2)
編集長:面白くできる。
(1)と(2)を受けて
(ex,プロローグでFBIの主人公,冒頭で犯人を逮捕。やりすぎたため批判を浴び,休職を命じられる。主人公がFBIのエージェントだとわかるし,どんな性格かわかる。
第一章の休日に起こった事件につながっている。)
水田 :おおおおお!
編集長:(笑)
水田 :面白くするには?
編集長:どのシーンを描くかを決めて,
セリフで説明する。
地の文はナレーションぽくしない。
水田 :では地の文は何をするのだろう。
自分は地の文がナレーションぽいのだが。
編集長:地の文で、
キャラクターの表情の移り変わりや、
キャラクターが台詞を言っているのは
どれくらいの声のトーンかなどを
説明する。
水田 :プロットのほかに
感情曲線を作っておられる方が
いるようだが、必要か。
編集長:作った方がいい。
主人公が
どんな感情曲線を持っているのか。
表にすると変化に不自然さがないか、
可視化ができる。
全体で見て、変なところがないか。
バランスが悪くないかを確認できる。
編集長:大抵の小説は
ポジティブとネガティブを
行ったりきたりするもの。
水田 :前半は不幸、後半は幸せ、
と言う切り分けではない?
編集長:小さいネガ(ティブ)、小さいポジ→
中位のネガ、中位のポジ→
大きいネガ、大きいポジ、
となっていることが多い。
TLだと色々な波を乗り越えて、
成長した結果、
大きなイベントがあっても
「この人とは大丈夫、乗り越えられる」
となる。
水田 :ゲームで中ボスを倒した後、
ラスボスが登場する感じ?
編集長:そうそう(笑)
最初にラスボスが出てきて、
倒されてしまっては
物語として順番が間違っている。
TLだと、
まだ二人の仲が固まっていないうちに、
大きな問題に見舞われたら。
水田 :壊れちゃう(笑)
※サンプル小説が古すぎたので、改めてプロットを提出し、半年かけて制作していき公募に応募することに。